スタッフの声

それほど時間をかけるべきことではありません

有本 博英 矯正歯科医

2016.05.24

こんにちは、有本博英です。

ダイソンからヘアードライヤーが出ましたね!

そのキャッチコピーの中に
『髪を乾かすことは、それほど時間をかけるべきことではありません』
というのがあって、僕は思わずポチッと行ってしまいました。これこそ『今』ぴったりの製品だと思ったからです。


僕は去年の第2回日本アライナー矯正研究会で、Accerelate Orthodontic Value in the Rise of Time Capitalism【時間資本主義時代に矯正歯科の価値を加速する】 という発表を行いましたが、これは松岡昌宏さんの時間資本主義時代の到来という本をベースに新しい矯正治療法の価値を考察したものです。



松岡さんの本の要旨を簡単に言うと、

“人類にとって価値あるものは,歴史的・社会的状況に応じて変遷してきた.現代において,特にスマートフォンが発明されてからは,あらゆる『隙間時間』で様々なことができるようになった.インターネットにアクセスし,本を読み,音楽を聴き,買い物をすることができる.一方,ある程度まとまった『塊の時間』を持つということが難しくなってきている.つまり,現代人にとって『時間』はかつてなく重要な価値を持つようになった。そのような『時間資本主義』の時代において,時間価値 (Time Value)は『時間を短縮する価値(Saving Time Value)』ばかりでなく『時間を充実させる価値(Crative Time Value)』によっても評価される”

ということです。

『髪を乾かすことは、それほど時間をかけるべきことではありません』というキャッチコピーを見るだけで、この商品が時間価値を狙った商品なのだということがわかります。

実際使ってみると、強力な扇風機のようなパワーで髪がホントに早く乾きます (Saving Time Value)。また、ダイソンならではのデザイン、キュイーンというジェット機のような音、しっかりとした質量感や、スイッチボタンのクリック感など、使っている事そのものに満足感を与えてくれるものであることがすぐに体感できます (Crative Time Value)。つまり、Saving Time Value & Creative Time Valueともに価値の高い製品としてデザインされているのです。48600円という値付けはドライヤーにしては非常に高価ですが、このTime Valueを敏感に感じることができる人には十分訴求するものですね。

で、私の発表はもちろん矯正治療に関するもの。このTime Valueを高める矯正治療について発表しました。

それは、インビザラインの矯正治療にオルソパルスという器具を併用して治療する光加速矯正治療 ( Light Accelerated Orthodontics )のことです。

矯正治療も、『それほど時間をかけるべきことではありません』し、治療の間、快適に過ごすことができればいうことはありません。オルソパルスはまさに矯正治療の時間価値を高める画期的な装置だと思います。イースマイルではすでに一部の患者さんで(とはいえ世界最大数らしいですが)使い始めています。ご興味のある方は是非イースマイルの治療で体験していただければと思います。

しかしこの、「それほど時間をかけるべきことではありません」って結構使えそう。ではでは。

 


 

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