予防の基礎知識

Sports Drink とアメリカ小児科学会の提言

有本 博英 矯正歯科医

2018.02.04

さて、前回・本当に怖いソフトドリンク、前々回・インビザラインの思わぬリスクと、ソフトドリンクや酸性飲食物のの歯に対するリスクについてお話ししましたが、きょうはスポーツドリンク( Sports Drink )の話。ちなみに上の写真、それぞれのペットボトルのドリンクに含まれる砂糖の量です。

こんにちは、有本博英です。

先日、友人の矯正歯科医が患者さんにスポーツドリンクはやめてくださいと指導したところ、患者さんが所属するクラブのコーチからすごい剣幕で電話がかかってきたそうです。

“うちはクラブの間はスポーツドリンクを飲むように指導している、矯正治療でスポーツドリンクがだめというなら、クラブを辞めてもらうがいいか!”

というようなことを言われたそうです。

スポーツドリンクは『健康にいい』『汗をかいた時はスポーツドリンクを取るべき』などという人もいますね。実際、運動後には水分だけでなく電解質の補給が必要だからスポーツドリンクを積極的に取らないとダメと書いてあるようなサイトもありますし(そういうサイトは大概スポンサーが大手飲料メーカーだったりするのですが)、先の電話のように、学校の運動部の監督など「部活中は(水ではなく)スポーツドリンクを持たしてください」という人もいるようですね。

イースマイルでも、基本的にスポーツドリンクはやめましょうと指導をしていますので、患者さんは間に挟まれて困ってしまいますね・・・

そこで今日は、スポーツドリンクに関するアメリカ小児科学会の提言をご紹介します。

Sports Drinks and Energy Drinks for Children and Adolescents: Are They Appropriate?『子供および青少年のスポーツドリンクやエナジードリンク;それは適切か?』

という論文。こちらのまとめを紹介しますと、

2007年医学研究所の標準栄養摂取に関するレポートのなかでの、スポーツドリンクやエナジードリンクに関連する学校への提言

 

●飲食物中の糖分含有量に上限を設ける。
●ただの水で充分。
●炭酸水や強化水、味付きの水は摂取制限する。
●スポーツドリンクは、長時間の非常に激しい運動をした時のスポーツ選手のみに制限する。
●エナジードリンクの使用はスポーツ選手にも禁止する。
●カフェイン飲料の学校での販売を禁止する。

 

臨床的応用:小児科医のためのガイドライン

 

子供および青少年によるスポーツおよびエナジードリンクの摂取に関して、小児科医は次のことを推奨すべきである:


●スポーツドリンクとエナジードリンクについて、子供や青少年、その親の認識を改善する。スポーツドリンクとエナジードリンクとの違い、それに関連する潜在的な健康リスクについてはっきりと教育しなければならない。


●エナジードリンクは、主に興奮剤を含むため、潜在的な健康リスクを引き起こす。エナジードリンクは子供および青少年は摂取すべきでない。


●子供や青少年による炭水化物含有スポーツドリンクの日常的な摂取は避け、制限すべきと警告せよ。摂取すると過度のカロリー消費を招き、過体重や肥満、歯の酸蝕のリスクが高くなる。


●スポーツドリンクは、子供や青年のスポーツ選手にとっても、特定の限られた機能しか持たないということを患者や家族に教育すること。スポーツドリンクを摂取するのは、長期間の激しい運動をして、炭水化物や電解質を急速に補充する必要があるときのみであり、水と一緒に摂取すること。


●主な水分補給としては、スポーツドリンクやエネルギードリンクではなく、水を推奨する。

*ちなみにエナジードリンクというのは日本では元気ハツラツとかファイト一発とかユ●ケ●とかですね。

 

本記事のトップ画像のように、スポーツドリンクにはかなりたくさんの糖分が含まれます。常飲するようになると甘いものに習慣性をもち、急性糖尿病になるペットボトル症候群のリスクもあります。インビザラインのリスクで挙げたようなお口のティーンエイジャーは大抵スポーツドリンクを常飲しています。このような危険性のあるものを矯正治療中に推奨するわけにはいかないのです。

なお、冒頭の、エライ剣幕で電話かけてきたクラブの監督さんとは、その後友人の矯正歯科医が電話してじっくりとお話しし、クラブ活動の時でも水分と少量の塩分補給で充分であることを納得していただけたそうです。体育の先生であっても誤解されてる部分があるということですね。

ではでは。今日もみなさんHapp E- Smileで。

 

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